隆の勝 残った!東方9連敗の嫌な流れの中で竜電との2敗対決制した「気合入りましたね。やったろうと」 賜杯争い「一番一番集中」

 「大相撲秋場所・11日目」(24日、両国国技館)

 隆の勝が竜電との2敗対決をはたき込み、9勝目を挙げ優勝争いに残った。西方力士が最初の一番から9連勝して迎えた嫌な流れを発奮材料に、東方で最初の勝利を呼び込んだ。昨年名古屋場所で優勝決定戦に進んだダークホースが一発を狙う。横綱豊昇龍は関脇霧島を上手投げで退け、無傷11連勝で単独トップを維持。大の里は小結高安を突き出し、1敗を守った。2敗は隆の勝、正代。大関とりの関脇若隆景は琴勝峰に寄り切られ6敗目。今場所後の昇進は極めて厳しくなった。

 花道を通り東方の土俵下控えに入った。隆の勝は電光板に気付いた。「ずっと下(西方)にランプがついていた。前の2番で(東方が)勝ってくれと思ったけれど」。眼前でも止まらず、最初から9番連続で西方が勝った。「気合入りましたね。やったろうと」。逆に闘志が高まった。

 低い体勢で竜電の差し手を封じ、距離を詰めさせず、タイミング良くはたき込んだ。「右を差させないよう警戒した。慎重に攻めたのが良かった。自信になる。体が動いている」と喜んだ。

 2000年九州場所6日目の十両で西方が12番全勝する珍事が起こったが、幕内の“無傷9連勝”も珍しい。竜電は取組後「自分も勝たせてくれればよかったのに。(電光板を)見ておけば良かった。見る時もあるが、今日は見なかった。緊張していたのかも」と天を仰ぎ、報道陣に「教えてくださいよ」と冗談っぽく恨み節を口にした。

 隆の勝は2敗対決を制し9勝目。昨年名古屋場所では照ノ富士と優勝決定戦に臨んだ。八角理事長(元横綱北勝海)は「もともと力がある人。馬力が出し切れている部分がある」と評価した。

 夏が得意で残暑を歓迎していた。気温が下がってきたが「これぐらいがちょうどいい」と笑顔を見せた。豊昇龍と2差。次は大関琴桜戦が組まれた。賜杯争いへ「意識していないが一番一番集中します」としながらも、「ここで負けるのと勝つのとで全然違う」と色気もかいま見せた。

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