大の里 凱旋3万7000人から祝福 故郷・石川県津幡町で横綱昇進祝賀パレード 名古屋場所へ「お祝いムードは今日で終わり」

 大相撲夏場所後に第75代横綱に昇進した大の里(25)=二所ノ関=が29日、故郷の石川県津幡町で祝賀パレードに参加した。約1・2キロのコースを通り、同町の人口約3万7500人に迫る3万7000人から祝福を受けた。

 沿道に詰めかけた人の波。昨年7月の初優勝を祝ったパレードは2万5000人だったが、所要13場所の史上最速昇進を果たし、沿道の人数、熱気も増した。しこ名に加えて、口上で述べた「唯一無二」のプラカードも目立った。

 ゴール地点の文化会館屋外ステージでは町民栄誉賞、石川県の県民栄誉賞の授与式も実施。矢田富郎町長の祝詞に続き、馳浩知事が町民とともに万歳三唱を行った。

 師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)は、しこ名の元となった昭和初期の大関大ノ里が、故郷青森で「相撲の神様」と称賛されていることを例に挙げ「まだ遠い話ですが少しでも近づけるよう、厳しい指導をしていく」と言い「成長途中。まだ(能力の)50%くらい」と伸び代を強調した。

 馳知事は地震、豪雨被害から復興を目指す石川県出身の横綱に「あえて“復興の象徴”と言わせてもらう。強くてかわいげがあって、強すぎて憎たらしい横綱になってほしい」とエールを送った。大の里は「お祝いムードは今日で終わり」と名古屋場所(7月13日初日、IGアリーナ)へ気を引き締めた。

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