「日本相撲連盟」次期会長に豊田章男氏有力候補 横綱時代から深い親交 元白鵬とタッグも
国内のアマチュア相撲を統括する「日本相撲連盟」の次期会長に、トヨタ自動車の豊田章男会長(69)が有力候補となっていることが5日までに分かった。複数の関係者が明かした。同連盟は6月中に役員改選を行う。
豊田会長は相撲協会を9日付で退職する宮城野親方(40)=元横綱白鵬=と親交が深い。白鵬が優勝を飾った10年名古屋場所は場所前に野球賭博問題が発覚し、天皇賜杯の授与などが中止となっていた。豊田会長は社内で手作りした「トヨタカップ」を「名古屋場所を盛り上げてくれてありがとう。感謝」と手書きした箱に入れ、千秋楽の夜に白鵬に手渡している。
その後も2人の交流は続き、19年名古屋場所から宮城野部屋はトヨタスポーツセンター(愛知県豊田市)に宿舎を構えていた。昨年初場所からは宮城野親方の発案で、優勝パレードのオープンカーがトヨタ・センチュリーに一新されている。
子どもの相撲大会「白鵬杯」を開催してきた宮城野親方は退職後にアマチュア相撲に携わり、世界規模で発展させたいという意向を持つ。豊田会長の同連盟会長就任が実現すれば、これまでの両者の関係から協力し合っていくことが予想される。
同連盟は国際相撲連盟にも加盟しており、世界相撲選手権大会は同連盟と国際相撲連盟が主催。将来的に相撲の五輪種目正式採用を目指していることでも、同連盟と宮城野親方の考えは一致。国際感覚を持つ白鵬の存在は大きなものとなる。