橋本大輝が個人総合3連覇 20年ぶり史上3人目 世界選手権へ“黄金プラン”も

 「体操・全日本学生選手権」(22日、四日市市総合体育館)

 男子個人総合が行われ、東京五輪2冠の橋本大輝(21)=順大=が合計88・331点で、冨田洋之以来20年ぶりとなる史上3人目の3連覇を達成した。橋本は個人総合、団体総合、種目別のあん馬、平行棒、床運動、鉄棒と合わせて6冠で世界選手権(10~11月、英リバプール)に向けて弾みをつけた。順大は3年連続13度目の優勝を果たした。同じく世界選手権代表の土井陵輔(日体大)は3位だった。女子は深沢こころ(筑波大)が合計52・600点で初優勝を果たした。

 世界選手権の前哨戦で大きな手応えをつかんだ。橋本は得意の鉄棒でF難度の大技・リューキンを成功させて、15・000点。全ての演技を14点以上にまとめる安定感が光り、順大で指導を受ける冨田監督の3連覇に並んだ。「絶好調。久しぶりに自分に『まじでお前頑張ったよ』という試合だった」と頬を緩め、「前人未到の4連覇がしたい」と早くも来年へ意気込んだ。

 金メダルを獲得した東京五輪の構成を“上回る”演技だった。五輪後にルール改正があったため単純比較はできないが、この日の技の難易度を示すDスコアは36・6点で、東京五輪では36・3点。ミスを修正し、跳馬で最高難度6・0点のヨネクラを投入すれば、スコアは37・1点にまで上がる。

 秋の世界選手権へ「欲を言えば、37・3点をマックスでやりたい。目標は団体金、個人金、種目別金」と、“黄金プラン”を描いている。「東京五輪から1年たって、成長してる姿を見せられたのがうれしい」。王者の成長欲は止まらない。

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