日本陸上連盟は２９日、理事会を開催し、世界選手権（７月、米オレゴン州）のマラソン代表を決定した。男子は日本記録保持者の鈴木健吾（富士通）、女子は東京五輪８位入賞の一山麻緒（ワコール、４月からは資生堂）ら男女各３名を選出し、昨年結婚した鈴木と一山は初の夫婦代表。東京マラソンでともに日本人１位となり、同一レースの夫婦合計タイム４時間２６分３０秒で、ギネス記録を更新した世界最速夫婦が世界に挑む。

　代表選出後にオンライン取材に応じた一山は、「（夫婦）２人で世界選手権に行きたいねと話していたので、本当に２人で行けることをすごくうれしく思う。目標を達成できるように頑張っていきたい」と抱負。報道陣から、夫・鈴木にかけたい言葉を問われると、「鈴木健吾選手には…初めての世界選手権ということなので、思い切り楽しんで走ってもらいたいなと思います」と、公の場で改まって「鈴木選手」と呼ぶことに照れ笑いしながら、愛のエールを送った。

　鈴木は初の日本代表入りに「とてもうれしい。私自身初めての日本代表なので、とてもワクワクしているし、当日までしっかり準備をやっていきたい。先頭集団に果敢にチャレンジする走りをできれば」と気合。また、妻の一山が４月から所属を移籍し、同じ関東拠点となることを受けて、「より２人で高め合っていけるのかなと思っているので、２人で頑張っていけたら」と発奮材料にした。