若元春 祖父・若葉山の命日に白星 負けられない思いで5勝目「思うところはありました」

 「大相撲初場所・9日目」(17日、両国国技館)

 新入幕の若元春が照強を寄り切って、5勝目を挙げた。2001年に78歳で死去した祖父の元小結・若葉山の命日に白星を手向けた。阪神・淡路大震災が発生した1995年1月17日に被災地の兵庫・南あわじ市で生まれた照強は、節目の日に悔しい黒星となった。関脇御嶽海は万全の内容で全勝をキープ。横綱照ノ富士も危なげなく1敗を守った。2敗で阿炎、宝富士ら平幕4人が追う展開となった。

 負けられない理由は、若元春にもあった。1月17日はやっぱり特別な日。祖父の命日に白星を挙げ「少し思うところはありました」と、重圧から解かれたように頬を緩めた。

 立ち合いでかちあげてから左下手を取ると、右上手もつかんで一気に寄り切り。多彩な技を持つ照強を「何をやってくるかわからない。内心はかなり怖かった」と警戒しながら何もさせず「自分が今できる一番の寄りかな」と自賛した。

 16日から新調した化粧まわしで土俵入り。金の獅子頭が描かれた祖父と同じデザインのものを着けることは念願だった。「おじいちゃんのデザインの化粧まわしを着けている時は、一瞬考えましたね。感慨に浸るというより、勝たなきゃいけないプレッシャーを感じました」。足取りの名人と称された祖父への敬意も胸に、しっかりと結果を出した。

 この日は弟の若隆景もそろって勝利。自身は3連勝で白星を先行させた。「場所が終わるまでホッとできないので。また明日から頑張ります」。名人のDNAに恥じない兄弟幕内として、土俵を盛り上げる。

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