王鵬 連勝発進「しっかり取れた」 祖父・大鵬、父・貴闘力に続く新入幕2桁星狙う

 「大相撲初場所・2日目」(10日、両国国技館)

 新入幕のホープ王鵬が琴恵光を突き落とし、2連勝発進した。昭和の大横綱こと大鵬(故人)を祖父に持つ幕内最年少21歳の最強DNAが全開。次世代スターへの期待感がますます高まる。新横綱から3連覇を目指す照ノ富士は、逆転の小手投げで若隆景を振り切り2連勝。両大関は正代が業師宇良を一蹴し連勝したが、貴景勝に土が付いた。

 1960年初場所、新入幕の大鵬は12勝の大暴れ。昭和の大横綱の血を継ぐ孫・王鵬が62年の時を超え、幕内で元気いっぱいだ。

 馬力十分の突き放しで琴恵光の攻めを封じる。おっつけて逆襲し、最後は左から突き落としで仕留めた。

 「入り切られる前に手を伸ばしたのが良かった。引く気はなかった。正面でしっかり取れた」。相撲巧者を料理し、191センチ、181キロの大器が2連勝スタートに胸を張った。

 父は元関脇貴闘力で“親子3代幕内”のサラブレッド。昨年は新十両から1場所で降下する悔しさを糧に着実に地力を付けた。入門4年。「子どもの頃、学校から帰って、幕内の16時からがテレビの時間帯だった」と言う舞台にたどり着いた。

 場所中の19日は2013年に亡くなった祖父の命日。今場所、土俵入りでは「忍」の一文字が刻んだ化粧まわしを着ける。祖父が大切にした言葉だった。

 「自分のためになることは、きついことばかり。それを耐え忍んでやっていく」。祖父の信条を胸に、番付を駆け上がっていく。

 目指すは父、祖父に続く新入幕で2桁勝利。「しっかり勝ち越してそこからもっと勝てるように頑張りたい。祖父の名前で応援してくれる人がいる。すごくありがたい」。天国の祖父が見守る土俵で連勝街道をまだまだ走る。

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