「体操・世界選手権」（２４日、北九州市立総合体育館）

　種目別決勝２日目が行われ、女子平均台で東京五輪６位入賞の芦川うらら（１８）＝静岡新聞ＳＢＳ＝が１４・１００点で金メダルを獲得した。同種目での金メダルは１９５４年の池田敬子以来、６７年ぶりとなった。村上茉愛（２５）＝日体ク＝が１３・７３３点で銅メダルに輝いた。

　日本が誇る平均台のスペシャリスト芦川が、大きな勲章を手にした。序盤から安定した技を繰り出し、最後の着地もピタリと決め、頂点をもぎとった。「メダルを目指してやってきたので叶ってうれしい」とはにかんだ。

　６位通過だった予選の“ど根性”が実った。予選では演技後半に大きくバランスを崩し後ろにのけぞる、映画「マトリックス」の名シーンを彷彿とさせる体勢になったが、驚異的なカムバックでなんとか決勝進出し話題になった。

　「あれがあったから今がある」と受け止めながらも、「芦川うららで検索すると、“マトリックス”が出てきて恥ずかしかったので、金メダルで打ち消すことができてうれしい」と笑った。