坂本花織 優勝も「これ以上ないボロボロ」次戦北京五輪テスト大会へ奮起
「フィギュアスケート・近畿選手権」(10日、木下アカデミー京都アイスアリーナ)
女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位の18年平昌五輪代表、坂本花織(21)=シスメックス=がフリー120・12点、合計192・14点で優勝した。
今季フリーの新プログラム「No More Fight Left In Me」では、冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)、3回転ルッツは成功したが、続く3回転フリップの着氷が乱れるなど細かいミスもあった。スピンでバランスを崩し、演技時間もオーバーして1点減点をとられるなどしたため「これ以上ないボロボロをしてしまったのひと言。練習しきれていないのが一番の原因」とうなだれた。
先週のジャパンオープンから今大会、アジアンオープントロフィー(北京)、スケートアメリカと4週連続で試合に出場中で、前日のSPでは演技中に右腹部と左ふくらはぎがつるなど疲労はピークだ。現在は一度断念しかけた高難度の今季フリーに再挑戦している最中で、ジャパンオープン後には3日間、振付師のブノワ・リショー氏が来日して修正を行った。出場の義務がない今大会に志願したのも調整の一環だ。
思うような結果が出ず「厳しい状況の中で(ブノワ氏に)日本まで来てブラッシュアップしてもらったのに、試合で成果を出せず悔しい。切り替えて次の試合で頑張りたい」と必死に前を向いた坂本。11日には北京五輪のテスト大会となるアジアンオープントロフィーへと出発する。