「大相撲名古屋場所・千秋楽」（１８日、ドルフィンズアリーナ）

　横綱白鵬（３６）＝宮城野＝が７場所ぶり４５回目の優勝を果たした。表彰式では君が代を聞きながらこみ上げた。万雷の拍手の中、優勝インタビューが行われた。

　－復活を全勝で果たした気持ちは。

　「最高です」

　－照ノ富士とにらみ合い、激しい取組。

　「右膝がもうボロボロでいうことをきかなかったので、この一番にすべてをかけようと思って気合を入れてやりました」

　－勝った瞬間、感情が爆発した。

　「えー、まさか、この年で全勝優勝なんてね、できるとは場所前は思わなかったので。本当にほっとしています」

　－序盤ひやりとした相撲もあった。

　「そのへん。取りこぼしをしない、ギリギリの相撲を勝っていくことが、この優勝につながったんじゃないかと思います」

　－初日、明生に勝って何ともいえない表情をした。

　「ま、こういうことでしょう。（初日に）勝ってよしっていう気になったし、これで戦えるという気になりました」

　－進退を懸ける場所だった。

　「すいません、ちょっと聞こえませんでした」（館内笑い）

　－進退を懸ける場所になりました。

　「本当に肉体的にも精神的にも追い込まれた状態でありましたけど、本当にこの名古屋には１５年前、新横綱で来てますし、綱とりの気持ちというか、そういう初心というか、そういう気持ちで臨めたのが、結果につながった。こうやって進むのがね。進退という漢字の意味はあんまり理解していなかったけど六月に入ってから、進むのか止まるのかという漢字だと理解した。これからまた進めるということですから。良かったです」

　－一番の支えは。

　「３月に手術してからドクターや家族や部屋、いろんな人にサポートしてもらって来られました。その人たちに感謝したい」

　－家族も来ていた。

　「本当に近い距離でやってもらったし、４歳の娘がようやく、パパがお相撲さんだなと分かってくれて。それをいい形で見せることができて。まあ覚えていてくれたらいいけど、良かったです」

　－３月に膝を手術。

　「迷いましたけど、二度と土俵に上がれないんじゃないかと。と思って（手術に）臨みましたけど良かった」

　－４４回の優勝とは何が違う。

　「この目標とモチベーションは今まで支えてもらったし、大鵬関の３２回を超えてから、夢と目標を失う怖さもありましたけど、遠くを積んでいくという思いで、やってきたことがつながったのかな」

　－復活した、このあとの目標は。

　「これで８９９勝。横綱として。あと１勝で９００勝なので１勝を目指して頑張っていきたい」