琴ノ若DNA覚醒!自己最速8勝決める 一山本との2敗対決制し平幕勝ち越し一番乗り

 「大相撲名古屋場所・10日目」(13日、ドルフィンズアリーナ)

 “親子3代幕内”のサラブレッド、琴ノ若が一山本との2敗対決を寄り切りで制し、平幕勝ち越し一番乗りを決めた。10日目で8勝は自己最速で祖父・元横綱琴桜のDNAが覚醒中。1敗はおらず、ただ1人、トップと2差でV戦線に食らい付く。進退場所の横綱白鵬は引退危機突破の無傷10連勝。綱とりの大関照ノ富士と2強が譲らず、全勝トップを並走する。

 琴ノ若が2敗でV戦線に生き残った。好調の新入幕一山本を右で張って左上手。あとは圧力をかけて難なく料理。3秒9の電車道で自己最速8勝、平幕勝ち越し一番乗りした。

 「先に攻めることを意識した。気持ちを出して思い切っていくだけ。それがうまく相撲に出ている」。23歳が元気はつらつだ。

 “三代目”の血がついに開花だ。祖父は元横綱琴桜、父は師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)。「相撲を教わった。背中を見て育った」と祖父の教えは体に刻まれている。大関になり、琴桜襲名は祖父との約束だ。

 名古屋は一家にとって運気満々の地。親子3代全員が新十両場所で祖父は初優勝と最後、5回目の優勝を飾っている。「いろいろ縁がある」と琴ノ若。1973年の祖父以来、48年ぶりに一家に賜杯のチャンスはある。

 成長を支えるのが稽古環境だ。秀ノ山親方(元大関琴奨菊)、君ケ浜親方(元関脇琴勇輝)ら引退間もない兄弟子らからの助言が大きい。秀ノ山親方からは立ち合いの踏み込みなどの指導はまさに金言。「見習う部分がたくさんある。全部を吸収して自分のものにしたい」と貪欲だ。

 終盤戦、2差で追う2強と対戦の可能性もある。「上位と組まれたら思い切っていけばいい」と、若き三代目が頼もしい。

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