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バレーボール男子元日本代表監督・植田氏が語る「トップの心得」とは

 元男子バレーボール日本代表監督の植田辰哉氏(56)=現大商大教授=が、先日行われたオンライントークイベントで“トップの心得”を説いた。スポーツの指導者だけでなく、サラリーマンの管理職としての心得にも通じる講演の一部を紹介したい。

 植田氏はアスリートのセカンドキャリアなどをサポートする日本営業大学主催の「アスリート×地方創生 SDGs~アスリートを誰一人取り残さないための地方創生~」に出席。東京五輪開幕も迫る中、自身の代表監督時代を振り返った。

 「自分は16年ぶりに日本を五輪に出場させることができたが、五輪で勝たせるには至らなかった。それは自分の能力が五輪に出るレベルでしかなく、五輪で勝つレベルじゃなかったから」

 厳しい視点で指導者としての当時の自身を分析。その上で「県大会の初戦で負けるチームの監督は、そこまでしか指導力がないということ。指導者をするなら、そこまで腹くくって取り組んだ方がいい」と提言した。

 植田氏は2005年にバレーボール男子日本代表監督に就任。低迷していた代表チームを厳しい指導で立て直し、2008年の北京五輪出場へと導いた。男子バレーボール日本代表にとっては、植田氏が選手として出場した1992年のバルセロナ以来、16年ぶりの五輪出場だった。しかし本戦では1次リーグで敗退。その経験は今も植田氏の心に深く刻まれている。

 今回のイベントを主催した日本営業大学の中田仁之学長は「トップの能力以上に組織が強く大きくなることはない、ということ。私自身もとても考えさせられた」と感想を述べた。日本代表チームの監督まで務めた“トップ”の人物が、自らをそう戒めることは簡単ではない。日本代表を再建した成功談ではなく、失敗談として語る言葉には説得力がある。だからこそ植田氏の歩みは止まらなかった。代表監督を退いた後、自身の希望で会社員生活も経験して視界を広げた。大学院でも学び、現在は大学で教べんをとっている。

 講演の第2部では、植田氏がふるさと大使を務めている香川県東かがわ市が取り組む地方創生事業について、上村一郎市長、東かがわ市わくわく課を創設した株式会社ペライチの山下翔一取締役会長らによるトークセッションが行われた。

 良い指導者について問われた植田氏は「目的と目標をしっかり明示して、状況を分かるように確認、評価してくれる人だと思う。毎日、気分でメニューを変えるような指導をする人は良くない」とコメント。サラリーマン社会にも共通する考え方だと言える。

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