松井秀喜氏の遠縁、序ノ口デビューの松井が勝ち越し
「大相撲夏場所・10日目」(18日、両国国技館)
プロ野球・巨人、大リーグ・ヤンキースなどで活躍した国民栄誉賞スラッガー、松井秀喜氏の遠縁、松井(18、本名・松井拡樹)=時津風=が最上桜(式秀)を突き出し、4勝目(1敗)を挙げ勝ち越しを決めた。今場所、序ノ口でデビューした“角界のゴジラ”が大器ぶりを見せた。
踏み込み力強く、突っ張って一気の電車道。前戦、組まれてプロ初黒星を喫した反省を込め、迷いなく手も足も出た。「一直線に前に出られた。納得しています。うれしい」と、笑みを浮かべた。
この日は母、松井紀子さんの誕生日。朝、「おめでとう」と連絡すると「プレゼントはいらないから白星をちょうだい」と返ってきた。プロデビューでまずは親孝行をした。
出身は石川県白山市で秀喜氏と父がはとこ。親戚だと知ったのは小学6年時。会ったことはないものの「野球で打席に立った時の勝負強さを尊敬しています。大相撲で松井秀喜さんの記録を越せるような偉大な人になりたい」とあこがれだ。活躍していつか対面するのもプロでの目標だ。
身長181センチ、体重165キロの堂々たる体格。本格的に相撲を始めたのは昨年6月と経験は浅いが、小学生から柔道で鍛えてきた。100キロ超級で高校総体にも出場したほど、センスは十分に備わっている。
部屋では兄弟子の大関正代(29)らから「ゴジラ」と呼ばれ、なじんでいる。「前に出ていく相撲ができたら」と、出世街道を歩んでいく。