福岡堅樹 最後の花園「ハットトリックで終われたのはよかった」パナソニック決勝進出
「ラグビー・トップリーグ・プレーオフ準決勝、パナソニック48-21トヨタ自動車」(15日、花園ラグビー場)
パナソニックが逆転勝ちで5度目の優勝に王手をかけた。医学の道に進むため、今季限りでの引退を表明しているWTB福岡堅樹(28)はハットトリックの活躍。決勝の舞台で有終の美を飾る。
試合の幕開けは開始30秒で決めた福岡の先制トライ。「分析の中で狙っていこうというのはあった。そこが得点につながったのはよかった」と振り返る。
だが、同5分、9分と連続トライを奪われて逆転を許した。17-18と1点ビハインドで折り返した。「いきなりトライを取って入ると少し浮ついてしまうというか、自分たちらしさを見失ってしまうことがあるので、本来勢いに乗れるべきプレーではあるので、その後をより修正していかないといけない」と反省点を挙げた。
後半6分にSO松田のPGで一時は逆転したが、同7分にSOクロニエのPGを決められる。再び1点差とされ、劣勢のまま試合は進んだ。
「もしかしたらこれでラグビー人生が終わると脳裏によぎったか」と問われると「全くしていないです。チームの強さを信じていますし、相手が完全に足が止まってきていることはわかったので、自分たちが修正できるところをすれば負けることはないと思っていました」と言い張った。
その言葉通り、同20分、途中出場の山沢のトライで逆転に成功。同29分には右サイドでパスを受けた福岡が2つ目のトライを決めて突き放した。さらに37分、中央突破からダメ押しとなる3トライ目を決めた。
試合は大阪府に新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が発出される中で、無観客で開催。福岡にとって高校時代も活躍した花園での最後のプレーだった。
「このスタジアムにはたくさん素晴らしい試合をさせてもらって、最後ハットトリックで終われたのはよかった。トータルのパフォーマンスとしては自分自身足りない部分もあった。そこは決勝に向けてまた修正していかないといけない」と振り返った。
決勝に向けて「チームにとっても僕にとってもトップリーグ最後の試合。悔いのないように全力を尽くしたい」と話した。