勝武士さんの魂継ぐ 高田川部屋全員で黙とう「恥ずかしくない相撲を」

 「大相撲夏場所・5日目」(13日、両国国技館)

 新型コロナウイルス感染症のため、昨年5月13日に三段目力士の勝武士さんが28歳で亡くなってから1年の命日を迎えた。所属した高田川部屋では朝、全員で黙とうをささげ、勝武士さんの魂を継ぐことを誓った。弟弟子の幕内輝は剣翔を引き落とし、天国に弔い星を届けた。

 角界が大きな悲しみとショックに包まれてから1年が過ぎた。昨年5月13日、28歳の若さで亡くなった勝武士さん。高田川部屋では午前7時、全員がそれぞれの思いを胸に黙とうをささげた。

 師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)は「(力士は)みんな、勝武士とともにいる。恥ずかしくない相撲をね」と、勝武士さんとともにみんなで戦う決意を改めて語った。

 巡業では初っ切りの名手として会場をいつも沸かせていた。優しくて、頼れる力士だった。輝は「本当の兄のような存在でした」と今も感謝しかない。

 朝、黙とうをしながら「もう1年たってしまったのか…」とかみしめた。そして「それだけに、きょうは負けたくなかった」と命日の勝利を約束した。

 剣翔相手にこん身の相撲だった。立ち合い、力強い踏み込みから、おっつけ、のどわの猛攻で圧倒。天国に白星を送った。

 「今までにない1年だった」と振り返る。大切な人の死を目にし、新たに相撲人生への覚悟を決めた1年。「正々堂々、真っ向勝負で自分の強いところを出して攻めて攻めて、勝つ相撲を取っていく」と心に期し、土俵に上がってきた。

 同じく弟弟子の十両白鷹山は昨年、自らも感染した。宇良に足とりで屈したものの、勝武士さんを胸に土俵に立った。「いつも僕たちを見守ってくれている。精いっぱい頑張りたい」と誓った。

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