兄弟力士・木竜皇&春雷が前相撲デビュー 父は先代時津風親方

前相撲の説明を聞く木竜皇(左)と春雷=両国国技館(撮影・西岡正)
向中野(右)を破る木竜皇=両国国技館(撮影・西岡正)
宮城に敗れる春雷(手前)(左奥は木竜皇)=両国国技館(撮影・西岡正)
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 「大相撲夏場所・3日目」(11日、両国国技館)

 先代時津風親方(元幕内時津海)の長男・木竜皇(きりゅうこう、18)、次男・春雷(しゅんらい、16)=ともに立浪=が前相撲でデビューした。兄は快勝、弟は悔しい逆転負けを喫した。

 木竜皇の相手、向中野(宮城野)は鳥取城北高主将で全国制覇もした強敵。立ち合い、当たって、中に入ると、得意の左差し。下から力強く攻め立てて、最後は豪快に下手投げで仕留めた。

 「自分の夢だった土俵に立てて身が引き締まる気持ちだった。すごい強い相手。中に入ってつかまえてという相撲を取ろうと思った。(勝てて)素直にうれしい」と、笑みを浮かべた。しこ名が読み上げられた際は「これから自分の相撲人生が始まる」と身が引き締まった。

 青森・三本木農高を卒業。身長175センチ、体重130キロで顔も父にそっくり。取り口も技能派の父と似ている。父は初場所中、マージャン店に通うなど協会のガイドライン違反で退職。時津風部屋に入門予定が急きょ、立浪部屋入りとなった。

 プロ入りに迷いはなかった。「小さい頃から力士になるのが夢だった。こういうことがあっても自分は意志を貫いてプロでやっていく気持ちだった」と、言い切った。

 部屋には幕内明生、豊昇龍、天空海ら目標の兄弟子がそろう。胸も借りる豊昇龍から「落ち着いていけば勝てる」など助言も受けた。過去には若貴兄弟がいるが元幕内の父を持つ兄弟の同時入門は珍しい。「兄弟で入ったのでつらいことも楽しいことも分け合ってやっていく。関取を目指して一日一日稽古を積み重ねて頑張っていく」と誓った。

 春雷は宮城(尾車)相手に立ち合いから押し込み、一気に出たが、最後は逆転の反(そ)り技を食らい、まさかの逆転負け。「焦って出た。一気に持っていったけど、居反りみたいなのを決められた。最初の相撲なので勝ちたかった」と、無念の表情を浮かべた。

 千葉・柏第二中を卒業。身長177センチ、体重119キロ。父の退職もあり、入門はドタバタしたが、兄弟で相談して進路を決めた。「お相撲さんになりたい気持ちは変わらなかった。まず10代で関取になれるように頑張りたい。お兄ちゃんには負けたくない」と、意気込んだ。

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