休場の白鵬へ「横綱の責任を果たしているのか」審判部の伊勢ケ浜部長が苦言

 「大相撲夏場所」(9日初日、両国国技館)

 日本相撲協会は7日、初日、2日目の取組を決め、取組編成を担う審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)が電話取材に応じた。

 6場所連続休場となった一人横綱白鵬(36)=宮城野=に対し、「けがして痛くて出られない状況が続いている。横綱の責任を果たしているのかしていないのか。自分が横綱としてきちっと判断しないと。ここまで休むと期待も、この先はできない。誰もがそう思う」と苦言を呈した。

 本人は名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)で進退を懸ける意向を示しているものの、「出ていない人のことを考えても…」と嘆き。「白鵬どうこうより、早く横綱に上がるように頑張ってほしい。下からそれを抜く勢いで頑張ってほしい。下からの押し上げがないと今の大関も上へ、とならない。下からどんどん若手が上がってほしい」と、4大関の昇進争いに加え、三役以下の若隆景(荒汐)、明生(立浪)ら勢いのある若手に目を向けた。

 夏場所の期待はやはり4大関。「優勝を狙える位置でみんな頑張ってほしい」とハッパをかけた。まな弟子で21場所ぶり大関返り咲きの照ノ富士(29)が盤石なら優勝争いを引っ張りそうだが、師匠として心配な様子。

 「(古傷の)膝の調子があまり良くない。どこまで頑張れるか、しっかり大関の責任を果たせるようにしてほしい。(稽古は)あんまりできていない。やれる中でやるしかない。稽古が足りていない。2桁(勝利)を目指して頑張ればいい」と話していた。

 先場所10勝を挙げ関脇復帰の元大関高安(田子ノ浦)は大関再奪取へ向け連続2桁勝利を目指す。伊勢ケ浜部長は「内容も勝ち星も両方必要。相撲は安定している。もっと勝ち星を積めばまだまだやれる」と、期待した。

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