鶴竜、復活へ背水の陣 相撲勘、持病に不安残すも覚悟決めた

 「大相撲春場所」(14日初日、両国国技館)

 4場所連続休場から再起を期す横綱鶴竜(35)=陸奥=が3日、春場所出場を明言した。都内の部屋で弟弟子の幕内霧馬山と約15番、2日連続で相撲を取り、稽古後、電話取材に応じた。相撲勘、持病の腰痛に不安は残すものの、状態には手応え。横綱土俵入りに使用する綱も約1年ぶりに新調し、進退を懸け出陣する。

 鶴竜の覚悟は固まっていた。出場なら進退の懸かる春場所に関し問われると、「それはもう出ますよ」と、出場を明言した。

 2020年11月場所後、横綱審議委員会から白鵬(宮城野)とともに史上初の「注意」決議を受けた。だが先場所も腰痛で全休。進退崖っぷちの立場は自身が一番、分かっている。

 2月20日からの合同稽古で御嶽海(出羽海)と相撲を取った。部屋では前日から霧馬山と15番程度。3場所連続で全休しており、実戦勘の不安はある。

 「いざ始まってみないと分からないかもしれない。でも、もう、そこを気にしてもしょうがないだろう、という感じ」と、ぶっつけでも出るしかない。

 腰は今は回復。「何の影響もない。しっかりケアしながらやっていけば大丈夫」と言うが、爆弾がいつ再発してもおかしくはない。

 一方で最善の準備は整えた。2月にはコロナ禍で初めてジムでのトレーニングも敢行。ほぼ、貸し切り状態にして肉体を追い込んだ。「久しぶりにもどかしさもなく、ちゃんと稽古もできている。体もしっかりと動いてくる感じ」と手応えを感じているのは確かだ。

 「綱打ち」を2月28日に行い、真っ白な新しい綱を作った。「そういう行事も済ませていくと気持ちも前向きになりますし良かった」。復活へ退路は断ち、大勝負に臨む。

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