宇良が阪神大震災を乗り越えた母校相撲部思い6勝目 部員不足も「存続してほしい」

勢(左)を押し出しで破った宇良=両国国技館(撮影・佐藤厚)
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 「大相撲初場所・8日目」(17日、両国国技館)

 人気業師の十両宇良(28)=木瀬=が勢(伊勢ノ海)を押し出して2連勝で6勝目(2敗)を挙げた。立ち合い、右に動き、見合う形になった。飛び込んで右差し、足取りで崩して攻め切った。

 「自分でもあんまりない形になりました。先場所、小手に振られて負けたので腰を割って前に出ることを意識した」と振り返った。

 2度の右膝手術を乗り越え、先場所、16場所ぶりに関取復帰。9勝6敗と勝ち越した。今場所も目標の勝ち越しへ、あと2勝。「やっと半分と思ったら長い。場所のヤマ場というか疲れも気持ちもしんどくなってくる。集中して乗り切りたい」と気を引き締めた。

 1月17日、阪神淡路大震災から26年。宇良はまだ2歳で記憶にはないが大阪出身で兵庫県西宮市の関学大に進むなど幼少期より特別な日として過ごした。

 「自分は聞いた話でしかないけど、当時の関西学院大相撲部の道場も壊れたという話を聞いた。その影響がありながら、部として存続している」と100年を越える同大相撲部の歴史でも、震災は語り継がれてきた。

 今は、部員不足が深刻で団体戦に出られるかどうかのピンチと宇良は聞いている。「阪神淡路を乗り越えてやってきた部なので存続してほしい。結果より相撲を楽しんでくれる子が入ってくれたらうれしい」と話していた。

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