角界大混迷…初場所の正式開催決定も取組決まらず 史上初の両横綱3場所連続不在も

 「大相撲初場所」(10日初日、両国国技館)

 日本相撲協会は8日、新型コロナウイルス感染拡大による政府の緊急事態宣言を受け、都内で臨時理事会を開き、初場所の開催を正式決定した。感染予防の徹底が確認される一方で、この日、全協会員、約900人が緊急PCR検査。全結果を待ち、取組編成会議を行うため初日の取組決定が前日の9日夕方にずれ込む可能性も出てきた。感染した宮城野部屋の横綱白鵬(35)は休場ながら、陰性だった十両炎鵬、石浦らの出場可否はまだ決まらない。さらに横綱鶴竜(35)=陸奥=も4場所連続休場となり、史上初、両横綱が3場所連続不在の異常事態まで重なった。

 初日2日前に初場所開催を正式に決めたが、現場も番付も前代未聞のドタバタだ。

 この日実施したPCR検査は全協会員、約900人もいる。結果判明は9日までずれ込む可能性がある。初日、2日目の取組を決める取組編成会議は通常、初日の2日前だが全結果を待つ必要があるため、9日の土俵祭り後という異例日程だ。

 「明日(9日)の夕方までにはちゃんと(初日の)取組は決まると思いますけど」と、芝田山広報部長(元横綱大乃国)は説明した。

 全員が陰性なら安どながら、万が一、陽性多数の結果なら、大混乱だ。同部長は「結果が出て、それからどういう対応をするかというのは感染症の先生方と執行部で話し合って、対応を決めて取組編成に入る」と話した。最悪、休場者が続出し、番付が“虫食い”状態になる危惧もある。

 ただでさえ、白鵬と荒汐部屋の感染した幕内若隆景ら全力士10人は全休が確実だ。さらに白鵬以外、陰性だった宮城野部屋の力士15人、炎鵬らの出場可否は初日を2日前にしてもまだ保留状態だ。

 同部長は「それも含めて専門家の話を聞いてから。個別ではなくて、総まとめにしてやらなければいけない。そういう話をまだ持つ段階ではない。全部協会全体の状況を把握しないことには進んでいかない」と、手順を踏むことを強調した。

 コロナの脅威に加え、鶴竜も休場を決め史上初の3場所連続両横綱不在と踏んだり蹴ったり。政府指針に沿い、15日間、観客上限を5000人に変更。厳戒態勢で初場所に臨むが、前途は多難だ。

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