【柴田亜衣のゴールドアイ】渡辺、佐藤はメダルが自然と見えてくる泳ぎ

 「競泳・日本選手権」(6日、東京アクアティクスセンター)

 東京五輪会場で行われ、200メートル平泳ぎの男子は日本記録保持者の渡辺一平(23)=トヨタ自動車=が2分7秒08で制し、大会2連覇を果たした。100メートル覇者の佐藤翔馬(19)=東京SC=は2分7秒69で2位だった。女子は渡部香生子(24)=JSS=が2分23秒15で、100メートルとの2冠を果たした。男子200メートル背泳ぎは入江陵介(30)=イトマン東進=が1分55秒55で優勝した。

 ◇  ◇

 渡辺選手が優勝した男子200メートル平泳ぎ決勝は思った以上にレベルの高いレースで「お~、すごいな」とドキドキしながら見ました。今回どの選手もピークを合わせてきたわけではないと思いますが、世界と戦うことを意識すると、前半から入りをよくして後半バテてしまうことも想定していたと思います。その中で、後半も持ちこたえるだけのレースをこの時期にしているのはすごいなと。これからトレーニングを積んで、休養も取り、しっかり調整して最後50メートルの泳ぎ方さえ変われば、2人とも来年はメダルが自然と見えてくるような泳ぎでした。

 平泳ぎは難しい種目ですが、佐藤選手はブレークした10月からコンスタントに記録を出している。実績のある小関選手も含めて切磋琢磨(せっさたくま)していけば、3人ともメダルを獲れるようなレースをできるのでは。五輪で一種目3人が出ることはできませんが、また層の厚い種目になりました。

 12月の日本選手権ということでタイムは出づらいかと思いましたが、大会を通して標準記録を切った選手がたくさん出たので来年4月の選考会がすごく楽しみになりました。記録的には男子200メートル平泳ぎの2人が印象に残りましたが、萩野選手、渡部(香生子)選手なども復調してきて佐藤選手ら若い人もしっかり育ってきている。コロナなど色んな事がありながらも水泳界のたくましさが見えたように感じました。(04年アテネ五輪女子800メートル自由形金メダリスト・柴田亜衣)

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