【柴田亜衣のゴールドアイ】難しい種目を再びうまく泳ぎ始めた萩野

 「競泳・日本選手権」(3日、東京アクアティクスセンター)

 東京五輪会場で開幕し、男子400メートル個人メドレー決勝は、16年リオデジャネイロ五輪同種目金メダルの萩野公介(26)=ブリヂストン=が4分13秒32で優勝した。不振による休養で19年大会を欠場しており、2年ぶりに日本王者となった。

 ◇ ◇

 萩野選手はバタフライから落ち着いて入っていました。最初からガッツリいくのかと踏んでいましたが、背泳ぎから伸びてくる泳ぎでした。自分のレース展開とはどういうものだったのか?と試しているようでした。

 勝手な想像ですけど、年齢を重ねたり、不調が続くと、長い距離をトップレベルで泳ぐのは難しくなってくると思います。短い距離の方が得意になっていきますし。400メートル個人メドレーという難しい種目を、またうまく泳ぎ始めたのかな、と印象を受けました。

 今回の日本選手権ですが、五輪と同じ舞台で試合の雰囲気を味わえることが、選手にとってはすごくプラスになるはずです。特にトップ選手にとっては、自分たちが出たいと思っている大会が開催されるのかどうか。やっぱり不安な部分があると思うのです。もちろん勝つことも大事ですが、試合に出られること、試合をすることの意味の方があるのかもしれないと感じるのです。

 会場の印象ですが、泳ぎやすそうだなと感じました。一度泳いで落ち着ける人もいるでしょうし、選手にとっては強みにもなります。観客がいないとか、準決勝がないとか、いろいろとマイナスに感じてしまう部分があるかもしれません。ただ、選手にとっては開催できたことがプラスになると信じています。(04年アテネ五輪女子800メートル自由形金メダリスト・柴田亜衣)

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