隆の勝、新三役での勝ち越しは貴景勝のおかげ「次は自分だ」優勝へも意欲

 大相撲の関脇隆の勝(26)=常盤山=が2日、初場所(来年1月10日初日、東京・両国国技館)に向け都内の部屋で四股など基礎運動で調整した。先場所は新三役で8勝7敗。「やっぱり三役という地位で、勝ち越せたのはうれしいですけど、まあ本当に調子の面でも、ちょっとつらかった場所でもあります」と、収穫も課題もあった。

 中盤には3連敗を喫しながら終盤、盛り返した。6人きょうだいの大家族から連日、ゲキを飛ばされ気持ちを立て直した。「家族、兄弟とかが連絡というか激励してくれたので、それが多分、うまく切り替えられたかな」と話した。

 上位力士として、やはりこれまでとは違った。「気持ちの、メンタル面もそうですし、相撲の内容でもそうです。プレッシャーはあんまり感じてなかったですけど、なんだろうな、勝ちたい勝ちたいが強すぎて自分の相撲が取り切れていなかったかなというのは思います」と振り返った。

 4場所連続の勝ち越しで今年を締めた。同部屋の大関貴景勝と稽古を重ねたことが大きい。「やっぱり押されにくくなったというか、押し込まれる相撲もだいぶ減ってきたので、そういう面では良くなってきたかな」と成長を実感する。

 貴景勝が千秋楽、決定戦を制して優勝したことにも感銘。「本割で負けた時にちょっと、変な負け方というか、膝が危なかったので、大丈夫かなと思いましたけど、しっかり決定戦で自分の相撲を取り切れるというメンタル面は本当にすごい。本当にうれしかった」と、語った。自身の優勝への思いを問われると「あります、はい。次は自分だという気持ちで、はい、来年から頑張っていきたい」と、言い切った。

 狙うは大関の地位だが今は自身の相撲を磨くのみ。「あんまそういうこと考えたら、自分の相撲を取れなくなっちゃうので、あまり意識せずに、一場所、一番一番、集中して自分の相撲を取りきることだけ考えて」と、気持ちを引き締めた。

 三役で戦い、大関の地位の重みも少しだけ見えた。「やっぱり気持ちの強さですね一番は、あの場所に立っても動じないというか、マイペースで、平常心を保ちながら取れる、そういう気持ちの強さが本当に大事なんだなというのは今場所、思い知らされたかな」と、しみじみと話した。

 先場所後には所属先名が入門時の千賀ノ浦部屋から常盤山部屋に変更。「やっぱりちょっと部屋の名前が変わったら、なんですかね、新しい部屋っていう、ちょっと気持ちになるので、本当に、これからも頑張っていかないといけないなという気持ちで、気が引き締まる感じですね」と気分一新、新年に臨む。

 18日からの合同稽古への参加も意欲。「まあ2桁勝てるように。メンタルも鍛えて、しっかり稽古を積んで、自分らしい相撲を、取り切れればと思います」と、来年、さらなる飛躍を目指す。

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