十両復帰の宇良が勝ち越し「うれしいしかでてこない」も「まだ甘い」さらに上を
「大相撲11月場所・12日目」(19日、両国国技館)
2度の右膝手術を乗り越え、18年初場所以来16場所ぶり十両復帰した人気業師の宇良(28)=木瀬=が旭大星(友綱)を押し出して、勝ち越しを決めた。
左手を伸ばして、低い姿勢で相手の動きを止め、いったん後退。そこから相手を起こして攻め入ると、出足一気に仕留めた。
「うれしいです。うれしいしか出てこない」と、関取復帰で目標とした勝ち越しに歓喜。「毎日同じ緊張感で挑めている。取っている時は夢中。その時の判断で攻めている。いい時もあれば悪いところもある」と、連日、無心で取り続ける。
自信にはなるものの、まだ見つめるのは先。「通用しているかと言われるとまだ甘い。まだまだ力が必要。以前、幕内で戦っていた体と比べたら今の方が強くなっている自信があるけど、それにケガがついてくる。ケガは自分だけじゃないけど、ケガした分、前より強くなって戻らないと、前の自分を超えることはできない。ケガしてない時より努力が必要」とどこまでもストイックに話した。
残り3日、2桁星も視界。「まだ3日ある。しっかり3日取りたい」とうなずいた。