千代の国、自身最長初日から6連勝「もっと上を目指す」 “不死鳥”が速攻で炎鵬圧倒

 「大相撲11月場所・6日目」(13日、両国国技館)

 9場所ぶり再入幕の“不死鳥”千代の国が小兵の炎鵬をはたき込みで一蹴し、自身最長の初日から6連勝で首位を守った。両膝、太もも、肩、肘など大けがの連続で幕内から2度幕下以下に降下しながら、また幕内にカムバック。常にガッツあふれる激闘王が徳勝龍、照ノ富士に続く今年3度目の平幕Vへ突き進む。“一人大関”となった貴景勝、小結照ノ富士も全勝をキープし3人がトップで並ぶ。1敗で平幕宝富士、竜電、志摩ノ海が追う。

 不屈の30歳、千代の国が縦横無尽の大暴れだ。初顔の小兵炎鵬も的じゃない。よく見て、はたいて、泳がせ、最後は強烈な突きで土俵外に吹っ飛ばした。

 2秒5の速攻で6戦全勝。余裕があったかと問われると「まあ、まあ。そうですね。焦らず見ていこうと思った」とうなずいた。

 ガッツ全開の突き押しに絶対にあきらめないド根性。激闘の代償は大きい。12年初場所で新入幕した後、両膝など度重なる下半身の故障で15年春場所で三段目まで降下。16年春場所で再入幕したが、19年初場所で左膝じん帯損傷し手術。今場所、9場所ぶり再び幕内にはい上がってきた。

 幕内→幕下以下→幕内を2度果たしたのは元小結和歌乃山、元幕内玉飛鳥に続き史上3人目。部屋仲間からは「不死鳥」と称される。右肩に大きなテーピングを施すが「大丈夫」と弱音は一切ない。

 かつてスピリチュアリスト・江原啓之から「一番輝いている」と絶賛されたこともある。今、輝くオーラは燃える不死鳥。「もっと上を目指す」と目標の三役、そして初Vチャンスも十分にある。

 八角理事長(元横綱北勝海)も「とにかく活気がある。こういう力士が上位に出てきてほしい」とひたむきな努力を評価。2横綱2大関不在の“お寒い”一年納めの場所に熱風を吹き込んでいる。

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