新大関・正代、新番付に感慨 58年ぶり熊本出身大関で「責任感が今までと違う」

オンラインで番付発表会見を行う正代
部屋の前で番付表を手にする正代
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 日本相撲協会は26日、11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)の番付を発表した。秋場所で初優勝し新大関に昇進を果たした正代(28)=時津風=が東京都墨田区の部屋で会見した。時津風部屋から新大関は1963年春場所の豊山以来57年ぶり。熊本県出身では1962年名古屋場所の栃光以来58年ぶりとなる。

 「58年ぶりに熊本の字を大関の下に僕が持って来られたのはすごく光栄だと思う。いつもより緊張感がある気がします。責任感が今までとは違う」と、気持ちを引き締めた。

 先場所後には熊本に凱旋帰郷し母校や市役所にあいさつ回り。「ここから頑張っていかなくちゃと思った」。7カ月ぶりに戻った地元から力ももらった。

 先週まで一時的に出稽古が解禁され、両国国技館内の相撲教習所で行われた合同稽古に参加。貴景勝(千賀ノ浦)と3日連続で大関同士、三番稽古(同じ相手と続けて何番も取る)を行い、横綱白鵬(宮城野)とも真剣勝負。「新鮮でいい稽古ができた。11月場所に向けいい経験ができた」と収穫だった。

 新大関場所への目標は「悔いのない相撲が取れたら。力を出し切ってケガなく15日間、終えられたら。緊張とか強いわけじゃない。最初は勝ち越しを目指して徐々に目標を上げていこうと」と、控えめに話した。

 今年は4場所で計45勝を挙げ、年間最多勝争いで単独トップに立つ。「そこらへんは15日間、取り切って付いてくればいいかなと考えている。ケガなく11月場所も終えて好成績で今年、最後の場所を締めくくれれば。もし最後にそういうのも付いてきたらなと思う」と語った。

 11月場所は例年、地元九州ながら今年は新型コロナウイルスの影響で東京開催。11月場所は過去すべて勝ち越し、十両優勝も果たすなど縁起がいい。「国技館というのもあるのでその九州効果があるのか分からないけど活躍できたらなと思う。優勝はもちろんしたいですけどケガなく盛り上げられたらな」と、静かに意気込んだ。

 大関となれば自家用車で国技館に出入り可能ながら、正代は「今のところは歩いていくつもり」と、これまで通り、部屋から“徒歩通勤”を明言した。

 部屋は国技館に近く、徒歩約10分ちょうどいい運動。「歩きながらほぐれるか、体も温まる思う。アップになったらいいなと思って歩いている。それは続けようかなと思う」と、異例の“庶民派大関”を宣言していた。

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