正代の大関昇進諮る理事会招集へ 新大関誕生で2横綱3大関に
「大相撲秋場所・千秋楽」(27日、両国国技館)
2敗の関脇正代(時津風)が3敗の東前頭14枚目翔猿(追手風)を退け、13勝2敗で初優勝を決めた。大関昇進を所管する審判部は、昇進を諮るための臨時理事会招集を八角理事長(元横綱北勝海)に要請し、了承された。
新大関が生まれた場合、白鵬と鶴竜の2横綱に朝乃山、貴景勝、正代の3大関が続く番付となる。
正代は千秋楽、立ち合い思い切りよく踏み込んできた翔猿に対して、受けに回って土俵際まで追い込まれた。押し返すもいなされ、もろ差しにされた。しかし、土俵際で残して逆転の突き落としを決めた。
14日目を終えた時点で2敗は正代のみ。3敗の翔猿が勝てば優勝決定戦に持ち込まれ、同じく3敗の大関貴景勝にも決定戦に進む可能性が残る、という状況だった。
NHKによる中継映像では、付け人と軽く抱き合い、涙ぐむ様子が伝えられた。
東京農業大学を経て、時津風部屋に入門。14年春場所で初土俵を踏んだ。15年秋場所で新十両、16年初場所で新入幕と番付を上げ、17年初場所に関脇で新三役に昇進した。以後、幕内上位の番付を守るものの、なかなか三役に昇進できない時期が続いた。
今年の初場所で13勝2敗の好成績を上げ、関脇に昇進。春場所で8勝利、7月場所で11勝を挙げていた。