照ノ富士、首位に並んだ!2連続Vへ加速6連勝 秋場所トップ9人の大混戦で折り返し

 「大相撲秋場所・8日目」(20日、両国国技館)

 先場所5年ぶり復活優勝した元大関で東前頭筆頭の照ノ富士が玉鷲を寄り切り、6連勝(2敗)に伸ばし首位に並んだ。初日から2連敗後に優勝した力士はいないが、負のデータも規格外男なら突破可能だ。大関貴景勝ら1敗勢3人が全滅し、2敗で9人が並ぶ大混戦。8日目終了時点で9人が首位に立つのは03年名古屋場所の10人以来の多さ。中日で首位が2敗なのも同場所以来で、15日制が定着した1949年夏場所以降で4度目。不戦勝で5連勝とした大関朝乃山ら6人が1差で追う。

 V争いが大混戦となる中、照ノ富士が上昇一途だ。豪腕・玉鷲の突きのパワーを下からはね上げ、前進を止めない。のど輪もなんの、逆に攻め込んで最後はがっちりつかまえ、完ぺきに寄り切った。

 「思い切っていこうと思っただけ。我慢して前に出ることしか考えていなかった。圧力をかけて前に出られた」。回復途中の両膝に負担をかけない描いた通りの取り口だった。

 約3年ぶり上位総当たり戦で初日から2連敗しながら、3日目から怒とう6連勝。三役以上との対戦を5勝2敗で終えており、今後は自身より下位との対戦のみ。先場所を制した地力、経験から有利な状況で折り返した。

 先場所後は場所後の休みも返上し、トレーニングを再開。自粛期間の趣味は筋トレ。四六時中、弱い箇所を考え強化した。パワー、スタミナも先場所以上なのは間違いない。

 結びで貴景勝まで倒れ1敗が消え、2敗でトップ。9人が並走する大荒れの秋も地獄からはい上がった精神面が強み。両膝手術、内臓疾患で大関から序二段まで降下しながら先場所、史上最大5年ぶり復活Vを成し遂げた。周囲も照ノ富士への追い風を感じだした。

 八角理事長(元横綱北勝海)は「精神的にいい気合の入り方」と好調を認めた。土俵下で見た高田川審判長(元関脇安芸乃島)は「日に日にどんどん力強くなっている。先場所を見ているようだ。もともと強いからね」とV再現を予感した。

 平幕Vから2場所連続優勝なら史上初。1909年の優勝制度制定以来、初日から2連敗して優勝は1度もないが、規格外男にデータは通用しない。

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