元横綱朝青龍のおい・豊昇龍が新入幕“叔父さん”は今でも「怖い」けど「すごい」
「大相撲秋場所」(9月13日初日、両国国技館)
日本相撲協会は31日、秋場所の番付を発表した。元横綱朝青龍のおい、豊昇龍(21)=立浪=が初土俵から16場所目でスピード新入幕を果たした。モンゴル出身では今年初場所の霧馬山以来、27人目。
リモート会見し「うれしい。先場所は2桁勝ってできれば上がれればと思っていた」と笑みを浮かべた。
入門3年かからず幕内。「こんなに早く来るとは思わなかった。早く上がって良かった」とうなずいた。十両は4場所で通過したことに「勝ち越しも負け越しもしていい勉強になった」と語った。
叔父には自身ではなく、師匠の立浪親方(元小結旭豊)から昇進を報告。「おめでとう」と祝福があったことを知らされた。新入幕場所は叔父の9勝を上回る2桁勝利が目標。「力を全部出し切りたい」と気合を入れた。
叔父は今も変わらず「怖い」存在。「子供の時からテレビで叔父さんの相撲を見ていた。すごい人。その人が褒めてくれるように自分はならないといけない。いつもお相撲さんになる前から高校の時でも動画を見ていた。叔父さんの相撲を見るとワクワクして熱くなる。こういう人みたいになりたい気持ちになる」と目を輝かせた。
最近は怒られていないが、以前、負けた相撲では何度も説教された。「しゃべり方が…。怖くなってくる。怖い気持ちがあったから段々、強くなってた。十両上がった時は『相撲を大切にしてお客さんが盛り上がるような相撲を取っていきなさい』と言われた。叔父さんの言ってくれることは間違いない」と叔父の背中を追い、もちろん目指すは横綱だ。
同学年では先場所新入幕の琴勝峰(佐渡ケ嶽)に続き昇進。“昭和の大横綱”大鵬(故人)の孫・納谷(大嶽)ら有望株がそろう黄金世代で存在感を放つ。身長186センチ、体重131キロとまだ細身ながら、叔父譲りの身体能力で成長一途だ。
「(琴勝峰には)1度も勝ったことがない。何度もこれから当たる。できるだけ勝つように頑張りたい」と、出世争いでも負けない。