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照ノ富士 苦労知り大人に「前はイケイケ」「今は1日ずつ精いっぱい」

優勝一夜明け、リモート会見を行う照ノ富士
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 大相撲7月場所(2日千秋楽、両国国技館)で5年ぶり復活優勝を果たした幕内照ノ富士(28)=伊勢ケ浜=が優勝一夜明けた3日、都内でリモート会見した。前夜は「いつも通り。疲れたので寝ました」と熟睡した。

 優勝の瞬間は「素直にうれしかった。正直ここまで勝つとは思わなかった」としみじみ。「自分の中では復活という感じじゃない。元の体に戻りつつある。それがいい結果につながった」と、振り返った。

 前回優勝同様、師匠・伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)から優勝旗を受け取った。「やりましたと思った。親方も周りの人もたくさんの支えがあったから、それがこういう結果につながった」と、周囲に感謝した。前夜は部屋で食事会。師匠から「おめでとう」と言われ抱き合った。弟弟子らもシャンパンで祝福。「おいしかった」と、笑みを浮かべた。

 両膝負傷、内臓疾患で序二段まで落ちた元大関の優勝は史上最大のカムバック。5年2カ月ぶり賜杯は史上2位のブランク、史上3人目の幕尻Vと記録ずくめ。コロナ禍の中、異例様式で開催された場所を締めた。

 苦労を知り大人になった。「前はイケイケだった。俺ができなかったら誰ができるねん、という考えだった。今はそういう考えはない。1日ずつ自分のことを精いっぱいやっていれば、いい結果につながると思って毎日過ごしている」と、今の思いを語った。

 コロナ禍の中、2500人に制限された観客は拍手で応援。春場所は無観客だっただけに「やはりお客さんがいると気合が入る」と、気持ちも乗った。

 両膝の負傷はまだ回復途上。「(終盤)膝は伸びなくなっていた。最後、表彰式で土俵に上がるのはきつかった」と明かした。その状態で上位を次々と撃破。「そこまでいったらやるしかない。つらいのは慣れてます」との言葉に、苦難を乗り越えた日々の実感が込もった。

 来場所は横綱、大関と上位総当たりとなる番付まで上がることは濃厚。「前半から勝っていたから勢いがあった。今の自分じゃ勝てないのは分かっていた。正代関とやった時に(敗れて)それを感じた。勢いに乗ってるから勝てただけ。もうちょっと鍛えないと、来場所は厳しい」と、現状を見つめた。

 秋場所の番付発表は8月31日で9月13日が初日。「もう1回鍛え直す。やれることを全部出していこうと思う。水曜日(5日)から汗を流そうと思う。場所前から決めていたこと」と優勝から中2日で稽古再開する予定だ。

 元大関の平幕優勝は76年秋場所の魁傑以来。魁傑は再び大関に戻った。それを問われると「特にそういう考えはない。結果は後からついてくる。やれることを全力でやるのが一番」と気を引き締めた。

 優勝が決まった後、土俵下に座り、館内西の天井付近に掲げられた初優勝時の優勝額を見上げた。6年程で優勝額は付け替えられる。「その写真が降りるまでに何場所かあるから、その前にもう1回優勝を果たしたい」という目標を達成。まだ増やしたいかと問われると「増やしていきたい」と、誓った。

 場所後も稽古漬けを予定。師匠に届け出れば、外出も可能だが「こういう時だから我慢。そういう場に行かない」と自粛する。

 自身への優勝ご褒美は「特にない。欲しいというのはない」とキッパリ。場所後の楽しみは海外ドラマ「THE 100」鑑賞。「今、見ている映画を終わらせたい。8シーズンあるから、終わらせないと」と、“長期戦”に挑む。

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