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照ノ富士 朝乃山ねじ伏せた!新旧大関決戦制す 八角理事長「俺が大関という感じ」

 懸賞金の束を手にする照ノ富士(撮影・棚橋慶太)
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 「大相撲7月場所・13日目」(31日、両国国技館)

 14場所ぶりに幕内復帰した元大関照ノ富士(28)=伊勢ケ浜=が新大関朝乃山(26)=高砂=との相星決戦を制し、12勝目(1敗)を挙げ単独トップに立った。右四つに組み、相手の攻めをしのぎ、最後は怪力で寄り切った。14日目に照ノ富士が関脇正代に勝ち、朝乃山が照強に敗れると、照ノ富士の15年夏場所以来、5年2カ月ぶり2度目の優勝が決まる。両膝負傷、内臓疾患で序二段まで落ちた元大関の史上最大復活Vが見えてきた。

 照ノ富士が寄り切った瞬間、館内は「あー」「おー」とどよめいた。飛沫(ひまつ)防止で声援禁止のはずが、新旧大関の大一番に大熱狂。強すぎた元大関に悲鳴と歓声が交錯した。

 今の朝乃山と右四つに組んでねじ伏せるとは驚きだ。左上手を取られたが、すぐさま切って攻めた。自身の左上手に力を込め、相手のすくい投げも動じない。胸を合わせてかいなを返し、パワーで土俵外に吹っ飛ばした。

 10秒6の完勝でトップ対決を制し、ただ一人12勝目。単独トップに立つのは新横綱稀勢の里に奇跡の逆転Vを許した17年春場所14日目以来だ。インタビュー室では「先に先に攻めることができて良かった。一生懸命やってきた。やってきたことを信じてやるだけ。とりあえずあと2番頑張ります」と表情を緩めることはなかった。

 20年の初場所前、出稽古先で申し合いを行い完勝し、自身の技術も伝えた。「出稽古でやったから感覚があった」と、自信を持って対策し勝ち切った。

 八角理事長(元横綱北勝海)は「うーん、俺が大関だという感じかな。照ノ富士は上手の切り方がうまかったよね」と気迫、技術すべてで上回った勝利と評価。土俵下で見守った師匠の伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は「辛抱したから前に出られた」と褒めた。

 両膝手術、内臓疾患が重なり大関を陥落。序二段まで降下し、はい上がった。1年前はまだ幕下で「大関時代よりやっている」と言う、トレーニング漬けの日々を送ってきた。今場所前は自宅にバイクマシンを購入し、暇があればこいで下半身を強化した。「20年の東京五輪までに幕内」と目標を立て、有言実行どころか1日にも2度目の優勝が決まる。

 幕尻Vなら00年春場所の貴闘力、20年初場所の徳勝龍以来3人目。優勝なら5年2カ月ぶり、30場所ぶりで、いずれも琴錦に次ぐブランク記録。元大関の平幕優勝なら76年秋の魁傑以来44年ぶり。何より序二段まで落ちた元大関の優勝は、史上最大の復活劇になる。

 「いや、まだ2日あるので。集中してやるだけなんで。(疲れは)多少、来ているけど、あと2日だけなので」。この日、横綱白鵬が休場し事実上の“頂上決戦”を制覇。賜杯はもう目の前だ。

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