琴勝峰が新入幕、同学年で一番乗り 豊昇龍や納谷は「刺激し合える仲」

 「大相撲夏場所」(5月24日初日、両国国技館)

 夏場所の番付が27日、発表され、20歳のホープ、琴勝峰(佐渡ケ嶽)が新入幕を果たした。佐渡ケ嶽部屋からは先場所の琴ノ若に続いての新入幕で、千葉県出身も琴ノ若以来で戦後24人目。

 身長191センチ、体重165キロの堂々たる肉体を誇る。17年九州場所で初土俵を踏み、19年九州場所で新十両と順調に出世した。同学年には“昭和の大横綱”大鵬(故人)の孫、幕下納谷(大嶽)、元横綱朝青龍のおい、十両豊昇龍(立浪)らがいる中、黄金世代で幕内一番乗りを決めた。

 接触を避け、代表での電話取材に応対。「気持ちが引き締まった。(番付表の)一番上の段までくることができた。でもまだまだ上はあるので。向上心を持っていきたい」と、力を込めた。

 師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)からも祝福。「おめでとう、という感じです。とりあえず良かったなということと、頑張らなきゃいけないよ、ということを言われました。いろんな方から、おめでとうという言葉をいただいた。父からも母からも、おめでとうというメッセージが来た」と喜んだ。

 入門から負け越しは幕下時に1度だけ。十両も3場所で通過した。「順調ではあったと思います。無我夢中でやっていたら、いつの間にか、という感じです。1場所1場所、本当に余計なことを考える暇もないぐらい無我夢中でやってきました」と振り返った。

 豊昇龍や納谷がいる同年代で出世頭。「刺激し合える仲ではあるんですけど、あまり競争というよりは自分でやることをやって、上を目指していきたいなと。特に意識している人は…。同級生が勝っているところを見たら、どれも刺激になる」と、話した。

 先場所は十両優勝を果たすなど成長。「場所がたつにつれて、あんまり焦る場面がなくなってきたかなと。(慣れも成長も)両方あると思います。流れを結構大事にしているので、勝ち星が重なればいい流れが来て、自信にはなると思う。一日一番なんで、前の取り組みは引きずらない。特に負けたときは一日一番ということを大事にしている。周りの方々を見たり自分で考えたりして、そう考えられるようになった。押すにしろ、四つに組むにしろ、自分からどんどん攻めていくというのは段々とできるようになった。まだ危ない部分がいっぱいあるんですけど。直せるところはたくさんあるんで。しっかり直していきたい」と気を引き締めた。

 まだまだ課題もある。「相手の圧力が強かったりすると体が反ってしまう。受けに回ると危ない形になってしまったりするので、自分の形になれるように力をつけていきたい。基礎を大事に。四股、すり足をしっかりやっています」と話した。

 夏場所の目標は「一番一番を大事に。次の一番を勝つことを大事にしていきたい。とりあえずは勝ち越すことを目指したい」と控えめだった。

 先場所は埼玉栄高の先輩でももある兄弟子、琴ノ若が新入幕で勝ち越し。「すごく刺激になっている。どんどん先に進んでいくので、必死に追い掛けたいと思っています」と、いいお手本になっている。

 佐渡ケ嶽部屋は元大関琴奨菊を筆頭にこれで5人が幕内。「いろんなタイプの人がいて、内容のある稽古ができているのがいいと思います。兄弟子をよく見て勉強させてもらっている。(琴奨菊には)稽古中とかもよくアドバイスをもらったり。仕切りの構えのときの体重の乗せ方とか、そういうところではすごく参考になる。仕切りの腰の構えとか、肘の位置とかを教えてもらえる」と、環境が好影響を与えている。

 新型コロナウイルスの感染予防を徹底。「基本、外出はしないように。一切外に出ないで、手洗いとかうがいとかできることを、一人一人みんな意識してやっている。(外に)出られないぶん、トレーニングとかストレッチとかに時間をかけたりしているので、いい方向に持っていけるように」と、できることを続けている。

 25日に高田川親方(元関脇安芸乃島)、十両白鷹山ら6人の感染が判明。「自分がならないことを第一にして。それが自分にできることなので。しっかり準備していきたいと思います。(夏場所開催の延期は)準備時間が増えたと考えています。もっと力をつけるチャンスだと思って。足腰とかをもっと鍛えて。体幹だったりとか、補強トレーニングをしたりとか」と、肉体を磨き上げている。

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