徳勝龍「いい成績を残さないと笑われてしまう」早くも来場所へ意欲

 大相撲初場所で初優勝を果たした幕内徳勝龍(33)=木瀬=が27日、都内の部屋で優勝一夜明け会見を行った。00年貴闘力以来20年ぶり幕尻V。番付最下位、西幕下17枚目から幕内全員41人を抜く、史上最大の下克上を達成した。

 プロ12年目でつかんだ賜杯。「優勝できる力士と思わなかった。優勝に縁のない力士と思っていた。信じられない」と語った。

 場所中の18日、近大の恩師、伊東勝人監督が55歳の若さで急逝した。監督に報いるための優勝だった。「優勝インタビューでも言ったけど監督が亡くなった中で一緒に見てくれていたんじゃなくて、近くにいて土俵にいて一緒に戦ってくれた。終盤突き落としの逆転が何回もあった。監督が背中を押してくれた。相撲で恩を返して。相撲しかないので。監督は相撲が大好き。勝つことが恩返し」と、かみしめた。

 明徳義塾高で目立った成績のない自身を真っ先に近大に誘ってくれた。「高校の時、大相撲は考えられなかった。監督が勝てるようにしてくれた」と言う。監督の教えだけが「はたいていい」と、引き技を認めてくれた。「はたいていいよ、って。その代わり前に出て圧力をかけてはたけ、と」と、その言葉で楽になった。

 今場所終盤、10日連続で逆転の突き落としがさく裂。これも「しっかり当たって押しているから決まる」と胸を張った。

 次場所は出身の奈良に近い大阪で春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)。「優勝させてもらってこれからが大事。いい成績を残さないと笑われてしまう。次は大阪、準ご当所。今場所も声援が大きくてモチベーションになって気合が入った。またあの声援を聞きたい。(奈良も)盛り上がって良かった」と、凱旋場所を楽しみにした。

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