貴景勝 炎鵬吹っ飛ばした!格の違い見せ1差追走“敵地”なんの「それをパワーに」

 「大相撲初場所・10日目」(21日、両国国技館)

 西前頭17枚目の徳勝龍が千代丸を突き落とし、自己最多を更新する8連勝で9勝目を挙げ、トップの1敗を守った。正代も松鳳山を寄り切って1敗を守り、10日目を終えて平幕2人がトップで並ぶのは72年名古屋場所の豊山、高見山以来、48年ぶり。1差の2敗で大関貴景勝、平幕の豊山、輝が追う。

 フィーバー真っただ中の炎鵬のしこ名入りタオルが揺れ、番狂わせを期待する館内の空気の中でも、貴景勝は表情を全く変えなかった。右へ動いた小兵を落ち着いて見極め、真っ向から圧力をかけて懐に潜り込ませない。最後は体を当てて土俵下まで吹っ飛ばし、格の違いを見せる8勝目だった。

 「炎鵬のタオルだらけだったけど、それをパワーにするのも精神的なもの」。“敵地”の雰囲気も何のその。心身の充実ぶりが際立つ。勝ち越しはあくまで通過点。「そのレベルの話をしちゃうと8勝しか勝てない。現状維持で向上心ゼロ。高い意識を持ってやれば、精神的な伸びしろになる」と視線はあくまで賜杯に向ける。

 先頭を星の差1つで追う立場も不利とは感じていない。「2敗してしまった弱さを認め、それでもあきらめず頑張っていく。挑戦者として集中すれば力も出やすい」。無心で終盤戦に突入する。

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