ネーサン・チェン圧巻V3 加点の嵐で羽生の“歴史的スコア超え”に「ゾクゾク」

 「フィギュアスケート・GPファイナル」(7日、トリノ)

 男子フリーが行われ、SP首位発進の世界王者ネーサン・チェン(20)=米国=が、フリーで世界最高得点となる224・92点で1位となり、総得点335・30点で3連覇を達成した。2位の羽生結弦(25)=ANA=に43・87点差をつける圧勝。平昌五輪までの旧採点方法で羽生が築きあげた“歴史的スコア”330・43点を超える異次元の高得点だった。

 黄色い衝撃が羽生の野望を飲み込んでいった。SP首位の世界王者チェンが4回転4種5本を含め、ステップ、スピン全ての要素に出来栄え点(GOE)で1点以上の大幅な加点がつく別次元の演技で3連覇。「スコアにゾクゾクしているし、興奮している」と、いつものダンディーボイスもやや興奮気味だった。

 ただ、その強さだけが際立った。フリーはミュージシャン、エルトン・ジョンの半生を描いた映画「ロケットマン」。鮮やかで、やや奇抜な黄色の衣装で挑むと、冒頭4回転フリップ-3回転トーループの連続ジャンプはなんと5・03点の加点がつき、これだけで20点超え。その後もジャンプはすべて美しく着氷。曲調のテンポが変わる場面ではコミカルながらキレのあるダンスを披露し、観衆を世界観にひきこんだ。

 18年世界選手権から続く連勝記録を9に伸ばした。あまりの圧勝劇に、日本のインターネット上では、かつての人気ドラマ「ホテル」のセリフを用い「ネーサン、事件です」の呟きが…。ただ、この強さは、もはや事件ではなくなってきた。

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