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白鵬43度目V 日本人として初&令和初 世代交代の波せき止めた

 「大相撲九州場所・14日目」(23日、福岡国際センター)

 9月に日本国籍を取得した横綱白鵬が日本人として初の優勝、自己最多を更新するV43を果たした。関脇御嶽海を外掛けで一蹴し13勝目(1敗)を挙げ、千秋楽を前に決定。横綱在位期間が歴代最長の12年5カ月となり迎えた場所で4場所ぶり、令和で初の制覇。34歳8カ月は1958年以降、4位の年長記録となった。九州場所の9度目優勝は千代の富士と並び1位タイとなり地方場所すべてで最多を達成。世代交代が進む中、まだまだ高い壁として立ちはだかった。

 白鵬の壁は果てしなく高い。大関候補筆頭の御嶽海が相手にならない。右から張って左四つ。相手を起こすと、速攻で右外掛け。あおむけに転がした。

 この日、11勝目を挙げ最後まで食らい付いた朝乃山も余裕で振り切った。43度目の優勝に「勝って決まるというのはいいもの」と花道を笑顔で引きあげ、日本人として初優勝に「うれしい」とかみしめた。令和初Vには「元年に間に合って良かったかな」と笑わせた。

 鶴竜が不在で2大関も途中休場した場所。「背中にずしりと重いものがあった」と1人横綱として場所を引っ張った。最近は場所中休養日を入れていたが、今場所は初日から無休で朝稽古を行った。

 羽黒山を超え横綱在位は歴代最長期間12年5カ月。34歳8カ月となっても基礎運動、筋トレの量は若手をしのぐ。誰より強い横綱が誰より稽古する-。積み重ねが強さの源だ。

 一方で過去、横綱の品格を問われた立ち合いの張りやかち上げを完全“解禁”。12日目、遠藤戦では肘と張りで鼻血を出させ“KO”した。そのことに対し「(立ち合いを)考え抜いた相撲。(今場所の稽古は)テッポウがいつもより多かったしその辺が効いた。テッポウは手の四股だと思う」と練った戦略であることを強調した。

 今場所、朝稽古後、狼の話をした。モンゴルの草原で叔父の羊の群れが襲われた。初めて見た本物の狼の目は「青い色」と、肉食獣の本能が今も頭に焼き付く。狙った獲物を逃さぬ野性の非情さを持つからこそ白鵬も王者として君臨する。

 ウルフと呼ばれた千代の富士に並ぶ九州場所9度目V。「一つまた大先輩に近づいた」と記録へのこだわりも最強横綱の支えだ。

 今年の皆勤場所はたった3場所で2度のV。今年50勝は年間最多賞を獲得した朝乃山の55勝(14日目終了)とたった5勝差。世代交代の中、結局は白鵬が1年を締めた。

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