朝乃山が3敗死守 17年・照ノ富士以来の新三役2桁勝利「普通です」

 「大相撲九州場所・13日目」(22日、福岡国際センター)

 新小結朝乃山が琴勇輝を押し出して10勝目を挙げ、優勝の可能性を残す3敗を死守した。新三役の2桁勝利は17年春場所の照ノ富士以来で1場所15日制が定着した1949年以降、21人目。過去20人中、16人がのちに大関以上に昇進しており大関昇進率は8割だ。今年54勝目で小結阿炎と並ぶ可能性はあるものの、小結では初の年間最多勝も決定した。横綱白鵬が阿炎を押し出し12勝(1敗)に伸ばし日本国籍取得後初の優勝に王手。14日目、関脇御嶽海に勝てば優勝。3敗の朝乃山、平幕正代がともに敗れた時点でも決まる。

 朝乃山が押し相撲に押しで応戦し、完璧に攻略した。琴勇輝の突きを右でおっつけ、下からはねのけ後退させた。最後まで馬力勝ちして押し出した。

 前日、御嶽海戦で連勝が5で止まった。「自分から攻める。上手を取りにいきすぎるとダメ。圧力をかけ攻めながらまわしを取る」と反省。自身の相撲に改めて立ち戻った。

 新小結で10勝に「普通です。あと2日あるので集中」と貫禄すら漂わせた。新三役で2桁星は過去20人おり16人がのちに大関以上。昇進率は8割と高い。

 初の年間最多賞も確定。関脇以下での獲得は過去、大横綱となった大鵬、貴花田(のち貴乃花)の2人だけ。朝乃山の将来の大出世を予感させる。

 3敗を守り白鵬の13日目Vを“阻止”した。先場所も前頭2枚目で10勝と安定感。大関昇進を預かる審判部の高島部長代行(元関脇高望山)は「あと2つ勝ったらなるかも分からない。そうなったら面白い。力を付けてきたね」と話し、今場所12勝まで伸ばせば、来年1月の初場所が一気に大関とりとなる可能性も出てきた。

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