正代が4戦全勝 出世争いオレも加わる!「同級生以下に負けたくない」
「大相撲九州場所・4日目」(13日、福岡国際センター)
平幕正代が志摩ノ海を寄り切って初日から4連勝とし、新入幕の若隆景とともに全勝でトップを守った。28歳の実力者は今年の春、秋場所と2度の9連敗を喫し号泣。西前頭10枚目に番付を下げたが、勢いのある年下に負けじ、逆襲態勢だ。横綱白鵬は隠岐の海を上手投げで退け1敗をキープした。大関昇進を狙う関脇御嶽海は大栄翔に寄り切られ、早くも2敗目を喫した。
地元九州の大歓声を背に正代が一気に出た。左差しで追い込み、最後は得意の右四つで寄り。4秒1の会心星に土俵でうなずいた。
熊本出身。「声援が大きい。土地がいい。気候がいい」と九州場所は過去5年すべて勝ち越し。初日から前に出る本来の相撲で攻めも速い。「続けていきたい」と力を込めた。
学生横綱のアマチュアエリートは14年に初土俵を踏むと、17年初場所で関脇とスピード出世した。だが伸び悩んだ。今場所は前頭10枚目で、平幕2桁台は新入幕だった16年初場所(12枚目)以来。「負けたら、さらに下に落ちる。考え出すと不安になる」と尻に火が付いた。
まだ28歳。ただ、気づけば23歳の貴景勝は大関に昇進し、関脇の御嶽海は26歳、小結の北勝富士は27歳、阿炎と朝乃山は25歳と年下に抜かれた。「いい刺激じゃない。焦りの方が多い。同級生以上に負けたくない」。大勝ちして来年、三役に返り咲き、出世争いに加わるつもりだ。
今年は春場所で初日から9連敗後、10日目に初星を挙げて泣いた。先場所も9連敗し、シャワーを浴びながら号泣した。無傷4連勝で首位キープ。1年納めの場所でV争いし、悔しさを倍返しだ。