御嶽海、白鵬・鶴竜ら撃破誓う「そこを倒さないと大関に上がれないと思っている」

優勝から一夜明け満面の笑みを見せる御嶽海=出羽海部屋(撮影・金田祐二)
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 大相撲秋場所(9月22日千秋楽日初日、両国国技館)で7場所ぶり2度目優勝を果たした関脇御嶽海(26)=出羽海=が23日、都内の部屋で優勝一夜明け会見を行った。「まだ興奮して、昨日眠れてないけど目覚めは良かった。優勝は最高です」と笑顔満開だった。

 千秋楽、12勝3敗で並んだ関脇貴景勝(23)=千賀ノ浦=と決定戦。年下ながら角界入りは同時期。「同期生なので優勝決定戦ができるのはうれしかった。刺激になった。ドキドキというか楽しい思いの決定戦だった」と、振り返った。

 実は千秋楽まで争った隠岐の海(八角)との決定戦を期待していた。「負けて残念だった。僕も貴景勝も優勝している。頑張ってと思っていた。34歳、おじさん頑張ってたから」と、心の中では応援していた。

 決定戦は立ち合いの突きを真っ向、受け止め、もろ差しになっての完勝。「引くんなら貴景勝関と思った。自分は引かないから。自分は前に出ると思った」と、8日目に敗れた雪辱を口にした。

 東洋大時代は個人タイトル15冠。一発勝負での強さは、やはりアマチュアエリートで培ったもの。「小さい頃から相撲を取って、ここ一番は大学で学んだ」と、胸を張った。

 親方衆が「稽古嫌い」を指摘することには「うーん、自分でもよく優勝できたと思う」と、苦笑いした。

 昭和以降2位となる16場所連続で三役在位(同1位は若の里の19場所)。その間、2桁星は前回優勝の13勝だけだった。今場所は2桁勝利に照準。経験を踏まえ「負けても深く考えない」と気持ちの調整ができた。連敗癖を克服した。

 2桁勝利を逃し続けてきたことに「自分の中で気持ちいいものではなかった。もどかしかった。大関に上がれると言われながら2桁にも届かなかった。貴景勝関が先に(大関に)上がったから悔しい思いだった。早く自分も上がりたいというのはあった」と年下へのライバル心があった。

 先々場所の9勝と合わせ2場所で21勝。三役3場所で計33勝以上の大関昇進の目安にはあと12勝。審判部は今場所が起点であり、九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)が大関とりではないとの認識だが、審判部の高島部長代理(元関脇高望山)は「雰囲気が出てくれば分からない」と含みを持たせる。

 本人はハイレベルな上位争いで決める気は満々だ。「一気に決めたい。来場所、10勝以上を、強い気持ちを持っていきたい。自信で相撲を取っている。自信しかない」と、キッパリ。大関の懸かった昨年、九州場所では負け越しただけに「九州で決めたい思いは大きい」と燃えた。

 今場所休場した横綱白鵬(宮城野)、鶴竜(井筒)に加え、大関高安(田子ノ浦)も来場所は戻って来る。「そこを倒さないと大関に上がれないと思っている」と意気込んだ。

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