元大関照ノ富士が若隆元を上手投げで一蹴「相手が硬くなっていた」

 「大相撲秋場所・9日目」(16日、両国国技館)

 元大関で東幕下27枚目の照ノ富士(27)=伊勢ケ浜=が若隆元(荒汐)を上手投げで一蹴した。スピードのある相手に何もさせなかった。立ち合いで上手を取ると、間髪入れずに怪力でぶん投げた。

 「相手が硬くなっているのが見えた。中に入れたらうるさい相撲なのでできるだけ中に入れないように」と戦略通りに仕留めた。

 支度部屋では今場所、幕内で優勝争いをする同期入門の明生(立浪)に話しかけ笑顔。6月、大阪・堺市で行った伊勢ケ浜部屋の合宿に明生が出稽古に来ており、胸を出してもらった。

 「明生関と合宿で稽古したおかげで5連勝できました。合宿で勝てず悔しかった。早く上がって恩返しがしたい。早く当たりたいです」と声を上げ、明生を苦笑いさせた。

 大関を14場所務め、優勝も経験しながら両膝負傷に加え、糖尿病なども重なり、序二段まで降下。春場所で5場所ぶりに土俵に戻った。今場所が復帰4場所目で幕下27枚目まで番付を回復した。

 地道に筋トレ、基礎運動を繰り返し、体を鍛えてきた。その成果もあり、来場所は十両復帰が狙える番付への回復も見えてきた。

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