安美錦が引退 伊勢ケ浜親方「誇らしい弟子」とねぎらう

 「大相撲名古屋場所10日目」(16日、ドルフィンズアリーナ)

 人気ベテラン業師、元関脇で西十両11枚目の安美錦(40)=伊勢ケ浜=が16日、現役引退を表明した。14日に師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)に引退を申し入れた。一晩よく考えるよう促されたが再び話し合った15日も考えは変わらず、親方から了承された。

 この日午前、名古屋市内の宿舎で親方が対応。「治らない。本人も気力的に難しい。引退の話はしている。今日もう(引退)届けを出す」と断言した。

 右膝前十字じん帯断裂、右膝半月板損傷など何度も重症を跳ね返してきた古傷はもはや限界を超えていた。「1、2回じゃないから。ケガ治してもう1回頑張ってというのは今までの力士で1番多い。しっかり頑張った。引き留めることはない。自分が決めればいい。本人が納得しているのであれば受け止めるだけ」と、まな弟子はもう十分戦った。

 親方の弟子で最初の関取。「あきらめるな、と教えてきた。誇らしい弟子。子供だから厳しくもした。よく頑張った。ケガと向き合って、相撲を取る、考えて、体を作って、努力した。一つ一つやってきた」とねぎらった。

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