かど番の貴景勝 2場所連続負け越しで関脇転落が決定 当面は治療専念

 7日目の13日、かど番の大関貴景勝の2場所連続負け越しが確定し、秋場所(9月8日初日・両国国技館)の関脇転落が正式に決まった。右膝負傷の影響で在位2場所。本格的な稽古再開のめども立たず、大関復帰に10勝以上が必要な来場所以降も厳しい闘いが予想される。

 師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)によると貴景勝は14日に帰京し、当面は治療に専念。場所後の夏巡業は可能なら途中合流する意向だ。

 貴景勝は新大関だった夏場所で負傷。今場所前まで関取衆と相撲を取る稽古ができなかった。千賀ノ浦親方は「押し相撲は相撲勘が鈍るのが早い。常に体をぶつけないといけない。稽古の貯金はない」と危機感を示す。

 日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「10勝は甘くない。押し相撲は流れが大事で、頭で考えて取っているようでは駄目。感覚を戻すには稽古しかない」と奮起を促した。在位2場所での転落後に1場所で戻った藤島親方(元大関武双山)は「本来の力を出せば10勝できる。まずは体を作ること」とエールを送った。

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