朝乃山が豪栄道に完勝 先場所Vの実力示した 2日目は白鵬戦「思い切ってやる」

 「大相撲名古屋場所・初日」(7日、ドルフィンズアリーナ)

 先場所、初優勝を果たした東前頭筆頭の朝乃山(25)=高砂=が大関豪栄道(境川)を寄り切って白星スタートを切った。優勝を決めた先場所14日目に続き大関を完勝で連破。確かな成長と自信を見せ、2日目は初の横綱戦、白鵬(宮城野)に挑む。白鵬は新小結阿炎(錣山)をはたき込み、鶴竜(井筒)は新小結竜電(高田川)を寄り切り両横綱は白星発進。大関は高安(田子ノ浦)が北勝富士(八角)に勝ったが、栃ノ心(春日野)は遠藤(追手風)に屈した。

 自信が確信に変わる連続の大関撃破だ。朝乃山が先場所のVTRのように完勝した。「富山の人間山脈」と異名を取る巨漢で立ち合いから圧力をかけた。右を差しグイグイ寄る。最後は体ごと突進し、ねじ伏せた。

 「止めずに出たのが良かった。負けても前に出る相撲。前に前に。下がって負けるより前に出て負けた方がこれからの相撲人生につながる」。描いた通りの相撲内容だった。

 優勝を決めた先場所14日目に初めて破った相手。「優勝より大関に勝ったのがうれしい」と言う程の手応えがあった。今場所は雪辱を期す豪栄道に初日で激突し勝った。優勝者として注目を浴びる中、勢いではなくホンモノの実力を証明した。

 先場所後は祝賀続き。富山市、近大で優勝パレードなどイベントに引っ張りだこ。「あっという間」と信じられない程の多忙だった。時間があれば、ひたすら寝て体を休めた。稽古量も不安だったが、積極的に出稽古。「冷蔵庫」と胸を張る四角いガッチリした肉体にしっかり戻した。

 2年前に亡くなった富山商時代の恩師・浦山英樹先生の墓前に優勝は報告した。先生の望みは朝乃山が「横綱」になること。前日は浦山先生の父から電話があり先生の昔話を聞き一層、気持ちは高ぶった。「恩返ししていかないと。これで終わったわけじゃない」と上の地位を見据える。

 2日目は初の白鵬戦で初金星を狙う。場所前の出稽古では完敗したが最初の一番は一気に寄り切り横綱を驚かせた。「思い切ってやる」と勝機は十分。最強横綱を倒し、新時代の“朝”が来る。

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