ホンダ13年ぶりV 接触は不問!フェルスタッペン激走「本当に最高」
「F1オーストリアGP・決勝」(30日、レッドブル・リンク)
ホンダがエンジンメーカーとして13年ぶり、2015年の復帰後は初の優勝を果たした。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン(21)=オランダ=が今季初勝利、通算6勝目を挙げた。ホンダの勝利は06年ハンガリーGPをホンダ単独チームのジェンソン・バトン(英国)が制して以来で、エンジンメーカー通算73勝目。
ホンダが長く遠ざかっていた最高峰レースの頂点に立った。フェルスタッペンが驚異的な走りでオーストリアGPを2連覇。ホンダにF1復帰後初勝利をもたらし「彼らにとっては、ここまでの間、簡単な道のりではなかったと思う。今日勝利できたことは本当に最高だった」と語った。
最前列からのスタートに失敗し、7番手に後退。厳しい展開からの挽回は走行技術の高さと、ホンダ製パワーユニットを搭載したマシンの速さを証明するものだった。69周目に先頭のルクレールをとらえコーナーで接触しながらも逆転。接触は審議の対象となったがおとがめなしだった。
ホンダにとっては15年の復帰から5シーズン、90戦目での頂点。F1から離れていた6シーズンの間に、14年にハイブリッドが導入されるなど技術が激変。パワーユニット(PU)と呼ばれ、複雑になった動力源の開発競争で後れをとった。
マクラーレンと組んだ復帰当初はトラブルが頻発してコンビは3年で終わったが、トロロッソと協業をスタートした復帰4シーズン目にチーム運営や開発体制を一新。ホンダPUは確かな信頼性と馬力の向上を示し、今季から強豪レッドブルとの提携につながった。今後の目標となる年間優勝争いに向け、田辺豊治テクニカルディレクターは「ようやく本当の意味での一歩を踏み出すことができた」と力を込めた。