栃ノ心「ウォー!」悔し涙 大関復帰確信のガッツポーズも“判定負け”

 「大相撲夏場所・13日目」(24日、両国国技館)

 平幕朝乃山が関脇栃ノ心を寄り切って自己最多タイの11勝目を挙げた。物言いが付き、6分余りに及ぶ異例審議の末、行司軍配差し違えの“逆転劇勝”。横綱鶴竜が敗れて3敗に後退し、再び単独トップに立った。1場所で大関返り咲きとなる10勝目を“判定負け”で逃した栃ノ心は悔し涙を流した。

 その目に悔し涙が光った。物言いの末の黒星を引きずりながら戻った支度部屋。栃ノ心は報道陣から「右かかとは出ていないという感じか?」と問われると「見ていたでしょう」と小さい声を絞り出した。続けて「長い協議だったが、その間はどう思っていたのか?」という質問には「勝ったと思ってました」と言い切った。

 その直後だった。悔しい気持ちを吐き出すように「ウォー!」と叫ぶと、両目に光るものが吹き出し、タオルや右手で何度も何度もぬぐった。

 それほど悔しい負け方だった。立ち合い朝乃山に攻め込まれても、下がりながら強引な右すくい投げ。決まった瞬間には右の拳を突き上げるポーズを見せた。やっと引き寄せた10勝目、晴れて大関復帰のはずだったが-。

 国技館を歩いて出る直前、ファンから「栃ノ心、頑張れ!」「明日勝って!」と声援が飛ぶと「うん、うん」とうなずいた。残り2日。まだ場所は終わっていない。

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