貴景勝、令和&新大関で初星発進 闘魂爆発!難敵・遠藤を3発秒殺

 「大相撲夏場所・初日」(12日、両国国技館)

 新大関貴景勝(22)=千賀ノ浦=が平幕遠藤を押し出して新元号「令和」初の場所で白星スタートを切った。突き押し3発で電車道の新大関1勝。人気を一身に受ける若きサムライ大関が大声援に応え、新時代が幕を開けた。一人横綱の鶴竜は御嶽海を押し出して白星発進。大関は豪栄道が北勝富士に完勝したが、高安が琴奨菊に敗れた。

 新大関初陣、館内の熱気も貴景勝の興奮も気合も沸点に達した。「初めて」と出番前の花道で鼻血。取組前の土俵下でも「ずっとすすっていた」と流血が止まらなかった。

 燃えたぎる血。過去1勝1敗だった難敵遠藤に対し、一気に爆発した。1発、2発とはじき飛ばして相撲巧者を腰から崩れさせた。トドメの3発をぶち込み3秒8で秒殺した。

 今場所、個人の懸賞は断トツトップの340本。2位高安を倍以上引き離す。新大関で注目を一身に受ける異様な場所。「自分で変な妄想しないように」と大関の看板を背負う重圧との戦いだった。

 「精神的にへたれというか、迷いをなくしていこうと思った。吹っ切れた。いつも通り。やってることしか出ない」。弱い自身を乗り越え、打ち勝った。

 先場所千秋楽、ギリギリの勝負を勝って昇進を決めた。「一つつかんだものがある」。自信を手に成長した心身は崩れはしない。

 今場所から付け人に“昭和の大横綱”大鵬の孫で幕下納谷(19)=大嶽=が付いた。「恥ずかしい相撲は取れない」と、埼玉栄高の後輩に“相撲道”を伝える責任も胸に刻む。

 客席では父・佐藤一哉さん(58)が見守った。「3場所で34勝。なかなかできないこと。強くないと大関になれない。改めて気負うことはない」。幼少期より二人三脚で鍛え上げた愛息の強さはもう揺るぎない域にあることに太鼓判を押した。

 目指す06年白鵬以来の新大関Vへ白星を重ねるのみだ。「15日間、壁があって一つ一つ壊していく。一気に5枚は割れない」。昇進伝達式で「武士道」を口上に入れたサムライ大関。新時代「令和」が満点で幕を開けた。

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