有森裕子さん涙 小出氏死去に「ああいう体調で、よく頑張ったなと思う」

 女子マラソンの有森裕子さん(52)らを育てた小出義雄さんが亡くなったことが24日、分かった。80歳。小出さんは3月末に指導の一線を退くと発表したばかりだった。

 有森さんは都内で取材に応じ恩師の訃報について、涙を浮かべながらつらい心境を吐露。「思い出は数え切れない。正直、唐突なという形ではなく、何回か倒れたり、入院したりという話は聞いていました。ああいう体調で監督らしく、よく頑張ったなと思う」と、覚悟をしていたこと明かした。訃報はこの日朝、小出氏の家族から知らされたという。

 「ボルダーで倒れたとか、タバコをやめたとか、お酒をやめてるとか聞いていました。でも会うときは元気なんですよね」と有森さん。体調が優れない状態が続く中でも、監督は明るく、元気に振る舞っていたという。「ご存じの通り、本当に気を遣う人だったので、あまり会いには行かなかった」。監督に無理をさせたり、負担をかけないよう会いに行くことを控えていたことも打ち明けた。

 最後に会ったのは3月10日の名古屋ウイメンズマラソン。レース前の選手のインタビュールームに監督が入ってきたという。「もう監督のインタビューになっちゃって。30分ぐらいしゃべってました」と恩師と過ごした最後の時間を愛おしんだ。この日朝には高橋尚子さんらも交えて一緒に写真撮影もしたという。

 有森さんは日本体育大学卒業後にリクルートに入社し、小出監督と出会った。人一倍の練習に取り組む有森さんを小出監督はマラソンへと転向させた。二人三脚での歩みの結果、92年のバルセロナ五輪で銀メダル、96年アトランタでは銅メダルを獲得した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス