貴景勝10勝目、昇進ノルマクリア “入れ替え戦”敗れ栃ノ心、最短タイ5場所大関陥落

 「大相撲春場所・千秋楽」(24日、エディオンアリーナ大阪)

 大関とりの関脇貴景勝(千賀ノ浦)がかど番の大関栃ノ心(春日野)との一番で勝ち、大関昇進のノルマとされていた2桁勝利をクリアする10勝5敗で今場所を終えた。敗れた栃ノ心は7勝8敗で負け越し、在位5場所での大関陥落が決まった。年6場所制が定着した1958年以降では最短に並ぶ不名誉な記録となった。

 貴景勝は正面から持ち味の押しを貫き、栃ノ心を押し出した。かど番大関を相手に“入れ替え戦”の様相を呈していた一番を見事に制し、全取り組み後に出る昇進を預かる審判部の結論を待つ。

 この日の取組前には審判部で協議が行われ、阿武松審判部長(元関脇益荒雄)は「きょうの相撲を見ないわけにはいかない。いい相撲を取っているけど、最後まで見ないわけにはいかない」と、栃ノ心との一番が終わるまで判断を持ち越していた。

 2桁勝利、内容ともに重要。「いろいろな意見がある。両方求められる。いろいろなパターンを話し合っている」と、同部長は明かしていた。

 貴景勝は昨年九州場所で13勝し優勝し、先場所11勝を挙げて三役3場所計33勝に達したが昇進を見送り。今場所、正式な大関とりで2桁10勝が昇進ノルマとされてきた。13日目、9勝目を手にし3場所計33勝に到達。14日目に敗れ、10勝は千秋楽に持ち越されていた。

 なお、大関からの陥落では過去に武双山が一度、昇進から2場所で陥落しているが、翌場所で10勝を挙げて規定により復帰。その後、25場所大関の地位を守っており在位は27場所となっている。

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