チェンが圧巻演技で世界選手権連覇、羽生は2位で「自分にとって負けは死も同然」

フリー演技を終えて声援に応える羽生結弦=さいたまスーパーアリーナ(撮影・堀内翔)
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 「フィギュアスケート・世界選手権」(23日、さいたまスーパーアリーナ)

 男子フリーが行われ、SP3位、12・53点差の逆転優勝を目指す羽生結弦(ANA)は4回転を4本中3本に成功させ、世界最高を更新するフリー206・10点、合計300・97点をマークした。しかし、直後にSPトップのネーサン・チェン(米国)が4本の4回転をすべて着氷させる完璧な演技でフリー216・02点、合計323・42点を獲得し優勝。羽生は2位だった。宇野昌磨(トヨタ自動車)が270・32点で4位、田中刑事(倉敷芸術大大学院)は238・40点で14位だった。

 羽生は冒頭の4回転ループを成功させるなど執念の演技を見せた。4回転サルコーが回転不足と判定され、減点された以外はほぼ完璧な演技だった。羽生の得点はこの時点では世界最高得点だった。

 しかし、その直後にライバルのチェンが圧巻の演技を見せた。4回転ルッツを含む4本の4回転ジャンプを決め、得点を重ねた。

 4回転ルッツは出来栄え点で4・76点の加点。4回転フリップは2・04点、4回転トーループは3・39点と、どの4回転ジャンプも完璧な内容で大きな加点を得ていった。

 昨季まで課題にしていた3回転アクセルも成功させ、4回転トーループ-3回転トーループも3・39点の加点。文句のつけどころのない完璧な演技で、フリーと合計得点で世界最高を更新した羽生を、直後に抜き返した。

 羽生はSP3位、フリー2位、チェンは2本をそろえともにトップという完全優勝だった。

 羽生はフジテレビによるテレビインタビューで「悔しいですね」と思いを吐露。「負けには負けっていう意味しかないので。自分にとっては負けは死も同然と思っているので。本当、勝ちたいです」と苦笑まじりながらも、厳しい言葉を自分に向けた。

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