坂本花織、トリプルアクセル導入へ 中野コーチ「今年の全日本に合わせるよう」

得点を伸ばせず悔しがる坂本花織(撮影・堀内翔)
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 「フィギュアスケート・世界選手権」(22日、さいたまスーパーアリーナ)

 女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)2位で初出場初優勝を狙った全日本女王の坂本花織(シスメックス)はフリー、合計とも自己最高となる145・97点、合計222・83点を出したが、総合5位に終わった。優勝は合計237・50点のアリーナ・ザギトワ(ロシア)。坂本は中盤の3回転サルコーでややバランスを崩し、後半の連続ジャンプが単発の1回転となるなどミスが響いた。

 4位に終わった2月の四大陸選手権の悔しさを胸に、平昌五輪前より練習したという今大会。「練習でやってきたことができなかったのが一番悔しい」と言うと、思わず涙がこぼれた。

 しかし、中野園子コーチは早くも先を見据えていた。「ここまできたらトリプルアクセルを入れないと。もう少しのところだから、今年の全日本(12月)に合わせるよう体を絞り続けてほしい」とハッパ。2連覇がかかる年末の大舞台へ向け、大技習得へ手綱を締める。

 それもまな弟子の潜在能力を認めるからこそ。「まだまだこれからよくなる。今までは練習を半分やらされていたようだったけど、今後は自らやると信じている」。この日は表現力などを評価する演技構成点で、国際大会初の70点台(73・26点)を獲得。スピン、ステップはすべてレベル4を獲り、単発になったジャンプを終盤にリカバリーするなど冷静さも光った。

 昨年の全日本制覇は「たまたま」という中野コーチ。「いつでもパーフェクトの演技をすること。本当の女王になれるように、もう少し磨きをかけないといけない」と言う恩師に、坂本も「新しいシーズンに向けて、気持ちも体をしっかりつくり直していきたい」と決意を述べた。ザキトワ、メドベージェワ(ロシア)がいた世界最高峰の最終組で、唯一の日本人として戦った。その経験は財産として残った。

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